昨日、ウィニーの開発に端を発した高等裁判所で判決が出ました。
地方裁判所の有罪判決が覆り、一転無罪判決となりました。
著作権業務を行なったりすることもある我々としては大変興味のある裁判です。
高等裁判所での判決で最高裁判所が残されていますので最終的な結果は、
まだ分かりません。
今回の判決では、「違法性のある行為のためにプログラムを作成したのではなく、
結果として利用者が違法行為を行なっても開発者に違法性はない」という判断です。
著作権とは離れますが、ある技術を開発したが、その技術を違法行為に利用された
からといって罰せられてしまうと新技術の発展が損なわれてしまうのではないか?
という気がします。
例えばダイナマイトや原子力技術なども有益な技術である一方でいくらでも違法行為
に利用することができます。
このようなケースで技術の開発者が違法行為を行なったとして罰せられることは
通常ないと思います。
罰せられるのはあくまで違法行為を行なった人であるはずです。
もちろん違法行為をするために新技術を開発した場合は別ですが。
技術革新はいつの時代も人々の暮らしを豊かにし、経済発展をもたらしてきたと
言えます。
新技術の開発を損なうような制約を設けることは長い目で見れば良いことでは
ありません。
一方で技術を悪用することは社会にとって良いことではありません。
新技術に関しては様々な観点からバランスをとっていく必要があるのではないかと
思います。
そういった観点から判断ができるような定めが法に求められているような気がします。